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パチクラウド#49「タテマエ」

2021.09.01

都心部でクルマを運転する人なら共感してもらえると思うけど、タクシーにイラっとすることが少なくない。
 
急な停車や無理矢理の車線変更など、危ないと感じたことは幾度もある。
でもね、なるべく怒らないようにしているんですよ。
それは『タクシーも仕事だから…』なんて冷静な考えではなく、単純に自分もタクシーを使うことがあるから。
 
普段は文句を言っているのに、必要なときはお世話になるってカッコ悪いじゃない?
 
逆に、ウーバーイーツの文句は堂々と言うよ。
利用したことがないし、利用するつもりもないから。
もちろん全員が全員、迷惑な運転をしているわけじゃないけど、それでも看過できないほどイラっとすることが多い。
だから、そういう運転をする配達員がいるあいだは絶対に利用しないと決めている。
 
つまりそれと同じなんですよ、自分の仕事スタイルも。
言いたいことは言いたいし、ダメだと思うことにはちゃんと意見をしたいのだ。
 
ただ、文句を言っている相手に仕事をもらっていたら筋が通らないとも思うわけですよ。
なので、自分の意見をいつでもストレートに書けるように、メーカーとホールからの仕事はすべて断ることにしている。
 
金銭の発生しないメーカー取材などに行くことはあるかもしれないし、厳密に言えば雑誌にメーカーやホールの広告が入っている時点で、完全にお金の流れがないわけではない。
ただ、メーカーやホールから直接ギャラをいただく仕事はすべて断ってきた。
 
もう6~7年近くになるのかな。
本当はユニバカとかだって行きたかったけどギャラが出るというから断って、仕方なく一般入場で行ったからね。
しかも、一般受付の事前応募をして、まどマギ2の試打までやってきたし(笑)。
 
結局、タクシー云々と同じなんですよ。
普段はメーカーやホールからお金をもらっているくせに、それで何かあったときにだけ文句を言うのはカッコ悪いじゃない?
 
そんなの誰も気にしないかもしれないけど、これはもう自分のこだわりというか、筋の通し方だから仕方ないやね。
 
ちょっと話は逸れるけれど、尊敬しているジャーナリストさんがこう言っているんですよ。
「取材対象者、特に権力者と仲良くなってはいけない」と。
「これはジャーナリズムの基本で、取材相手とズルズルの関係をしているから日本のメディアはダメなんだ」と。
 
まぁパチスロライターごときが何をジャーナリズムだと言われたらぐうの音も出ないのだけど、それでも通ずる部分はあるよね。
メーカーやホールの協力なしでは成り立たない仕事ではあるけど、そこに一線は引くべきで。
そこをなぁなぁにしていたら、本当の意味で読者さんに目を向けた発信などできるわけがないのだから。
 
さて、それでオンライン抽選の話ですよ。
 
発端はオンライン抽選を提供している『777コンパス』が有料サービスを始めたこと。
これに対しては様々な意見があるだろうけど、自分は業界にとってマイナスな面が大きいと感じた。
あくまでも個人的な意見なので、反対意見があることも理解できる。
 
ただね、当該サービスを提供しているのはサミーの完全子会社である。
そんな大手メーカーが関わっているとするならば、パチスロライターとしては口を出さないほうが賢明なのでしょう。
 
でも、やっぱり言いたいし、書きたいんだよね。
発信することこそがライターのライフワークなのに、長いものに巻かれるような活動はつまらないもの。
それにサミーという会社がダメと言っているわけではなく、単純に今回の施策に対して、個人的に『NO』と言いたかっただけなのでね。
 
そもそも、なぜ有料サービスが業界にとってマイナスになると自分が考えているのか。
それは専業にとって便利なサービスだから。
 
自分の場合、早めに抽選の結果を確認できるのが非常に有用だと感じている。
ホール選択の幅が一気に広がるからね。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       
しかし、だ。
専業に喜ばれるような施策は、基本的に業界にとっては全て悪手になるというのが自分の持論である。
だってそうでしょ。
ライトユーザーなんてホールの抽選を受けるためにお金なんて払わないし、結局メリットを享受するのは専業、もしくはそれよりの人間だけ。
 
お金を払って有利になる、お金を払って情報を入手すれば有利になる、これは自然な原理なのかもしれない。
だけど、その結果として今があるわけじゃない?
遊技人口が減り続けて、先行きが危ぶまれる『今』が。
 
ライトユーザーだって負けたいと思って遊技している人はいない。
だけど結果として負けてしまった場合、再来店の動機に繋がるものは何か?
 
それは機種の魅力、それと次は勝てるかもしれないという希望だろう。
 
機種の魅力についてはメーカー依存になってしまうけど、次は勝てるかもしれないという希望を与えるのはホールの役目である。
それは設定状況が重要な要素になるのだが、それだけではなくパチスロが公平なギャンブルだと錯覚させることが大切なのではないだろうか。
 
あらためて言うまでもないが、パチンコ・パチスロは万人にとって公平なものではない。
 
技術介入要素、知識介入要素がその他のギャンブルに比べて圧倒的に大きい。
ただ、それが本質だとしても、なるべく公平性を保つという姿勢をホールが見せることは必要なんじゃないかな。
それがたとえ“建て前”だとしても。
 
自分だけが損している、そう感じさせてしまったらユーザーは離れていきますよ。
そのホールを離れるのか、パチスロ自体から離れるのかはわからないけども。
 
こんな話は昔からいくらでもあった。
たとえばストック機全盛の4号機時代なんて、連チャンゾーンや天井の手前でヤメていくライトユーザーが沢山いて、知識のある打ち手は驚くほど簡単に勝てた時代である。
 
当時はまだ現在と比べて遥かに遊技人口が多かったからマイナス面は見えなかったけど、現実にはその頃からすでに業界の舵取りはミスっていたのかもしれない。
そしてその勝利至上主義の一端を担っていた攻略誌出身の人間として反省もしている。
 
おそらくパチンコの遊タイムもそういうことなんでしょ?
自分はあまりパチンコに詳しくないから突っ込んだ話はできないけれど、パチンコに骨を埋める覚悟を持っているベテランほど遊タイムに否定的というのは、やはりライトユーザーを痛めることに繋がるからなのだろう。
 
前述したオンライン抽選にしても、遊タイムにしても、うちらはそれを効果的に利用することはできるんですよ。
ただ、今の業界を見ていると、自分が勝ちやすいから良しとするわけにはいかない。
みんな先行きを憂いているんです。
 
専業は今よりも頑張らないと勝てなくなるけど、ライトユーザーがストレスを感じることなく遊べる。
そんな業界を目指していくべきなんじゃないですかね?

この記事を書いたライター

悪☆味

当サイトの発起人。サイトの立ち上げは人生最大のギャンブルとは本人の談だが、ここぞの勝負に負け続けてきた人間だけに不安が残る…