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パチクラウド#10「P業界の対応」

2020.04.02

のっぴきならない状況というのは、こういうことを指すのだろう。
 
新型コロナウイルスの猛威は一向に収束する気配を見せない。
 
このコラムを書いている時点でも、緊急事態宣言が出されるんじゃないかとか、都市封鎖をするんじゃないかとか、先行きが何もわからないまま不安ばかりがつのっていく。
 
過剰に心配しすぎだとの意見も少なくはない。
致死率はどうだとか、インフルエンザと比べてどうだとか。
 
でもね、そういった意見を口にする人って、人間の感情について鈍感すぎるんじゃないかと思う。
 
たとえ致死率が低かろうが、死ぬ可能性があるって怖いでしょうよ。
インフルエンザより影響が小さかろうが、新たなウイルスって怖いでしょうよ。
 
しかもウイルスの問題は、自分が感染するかどうかという話だけでは済まないのだ。
 
うちには年老いた両親がいる。
母親は足に障害があり、父親にいたっては糖尿病に高血圧、オマケに認知症の三冠王だ。
だからこそ同居していたのだけれども、新型コロナウイルスの感染拡大によって今度はその同居状態が悩みのタネとなってしまった。
 
正直に言って、自分だけならここまで大袈裟に考えることはなかったかもしれない。
マスクに手洗い、うがいをしっかりやっておけば大丈夫だろうって考えていたかもしれない。
体調が悪くなったとしても、よほど悪化しなければ部屋にこもって寝ていれば良いわけだし。
 
でも、家族がいるから、そういうわけにもいかないんですよ。
自分が感染するリスクではなく、自分が感染させてしまうリスクを考えたら慎重にならざるをえない。
 
幸い、自分は出社義務のある仕事をしているわけでもないし、ほとんど無職に近い生活環境である。
 
月に数度の仕事や打ち合わせを除くと、外出を強いられることはそうそうない。
 
とはいえ、パチスロを打たなきゃ原稿のネタは枯渇するし、そもそもパチスロを打つことによって得る収入に依存している状態なので、完全にパチスロを自粛するというのは厳しいわけですよ。
 
期間が決まっているならまだしも、まるで先が見えないのだから。
 
それでも、自分なりのガイドラインを設定して、3月中はパチスロと接してきた。
最初の1週間は完全自粛、自粛要請のあった週末も自粛、それ以外も普段と比べれば稼働時間は1/3くらいだろうか。
 
特に重視していたのは開店前の並びを避けることで、なるべく開店後にホールへ行くようにした。
仕方なく抽選入場を受ける場合は数百人単位の人数になることが予想されるホールには行かないようにした。
 
それでも対策としては不十分かもしれないし、そもそも新型コロナウイルスの状況がさらに悪化すれば、4月はさらなる自粛を検討しなくてはならないだろう。
 
そうでなくても、パチンコ業界に対する批判的な意見が多く見られるようになっている。
わかりますよ、パチンコを打つことは不要不急ですもんね。
 
だけどね、そこで働いている人達にとっては不要でも不急でもないんですよ。
 
自分はあくまでもパチンコ業界の発展を願っている立場の人間なので、意見が偏っていることは認識しているけれど、それでもあえて言わせてもらう。
 
営業を自粛すれば資金がショートして閉店を余儀なくされる店鋪だって出てくるわけだし、しっかり対策をしたうえで営業している店鋪が無条件に責められるのは違うと思うのだ。
少なくとも現時点では、他のレジャー施設や飲食店などと比べて、極端に感染リスクが高いという事実はないのだから。
 
とはいえ、遊技する側、つまりお客にとってのパチンコ・パチスロが不要不急であるというのは間違いない。
 
この状況を顧みれば、パチンコ・パチスロで遊ぶよりかは自宅にこもっているほうが良いだろう。
ただ、お客がいなければパチンコ店の営業は成り立たない。
 
パチンコ店にはなんとか閉店せずに生き残ってもらいたい。
だけどユーザーには健康を第一に考えてもらいたい。
 
発信者としては情けないが、この板挟みでどんな言葉を綴れば良いのかわからないのだ。
理想としては、政府による営業保障があったうえでの全店鋪の休業だが、それは期待できそうもない。
 
本当にどうなってしまうのだろうか。
 
それにしても、目に見えない脅威というものが、これほど大きなストレスになるとは思ってもいなかった。
 
自分なんてパチスロを打つ時間と飲みに行く時間が減ったくらいで、それ以外の生活はさほど変わっていない。
にもかかわらず、確実にストレスを感じているのだ。
 
おそらくこれは自分だけではないだろう。
時間が余っている分、スマホを触ったりする時間も増えているのだが、ツイッターなどはまさにストレスの捌け口にされて悪意が渦巻いているように見える。
 
匿名のSNSなんて常にそうなのかもしれないが、パチンコ店に対する批判、ライターに対する批判など、普段よりも悪意が目立つのだ。
 
前述したように、それを仕事にしている者にとってはパチンコ・パチスロが不要不急のものではないわけですよ。
 
実は今週、久しぶりにホールでの動画収録があった。
オファーがあったのは昨年、そして今週のスケジュールが確定したのは2月の半ばくらいだったかな。
当然、こんなことになるとは誰も予想していないわけだ。
 
本音を言えば、こんな時期に、ホールで収録なんてしたくないですよ。
マスクをつけるわけにもいかないし。
でも、以前から決まっている仕事を、こちらの気持ちだけで断ることはできない。
 
いや、契約書を交わしているわけではないし、ペナルティがあるわけでもないから断ることは可能だろう。
フリーランスなんて信用を失った時点で終わりだけど、それを覚悟したうえで断るという選択肢がないわけではない。
 
ただ、それだって無駄に長くライターをやっている自分だから言えることで、ほとんどのライターさんは以前から決まっていた仕事を自分の都合で断るなんてことは怖くて考えられないだろう。
 
だから、少なくともまだ数年の経験しかしていないライターさんを過剰に叩くのはヤメてあげてほしい。
 
それはともかくとして、仮に自分がその収録を断ったらどうなっていただろうか。
放送スケジュールも決まっているし、無料媒体ではない。
代役を探すというくらいしか方法はなさそうだが、企画の性質上、それも難しいだろう。
 
もし自分がキャンセルしたことで放送が中止になったら、その責任は誰が負うのか。
それはまず制作会社となるわけで、それが切っ掛けで発注元から以降の仕事をもらえなくなるかもしれない。
自分のわがままで、お世話になっている制作会社にそんな迷惑をかけるわけにいかないでしょ。
 
自分だけで仕事をしていれば自粛するのも簡単。
 
でも、ほとんどの人間はいろいろな繋がりのうえで仕事をしているんですよ。
本当にみんな悩んでいるはずなので、そこだけは理解してもらいたい。
 
一方、業界人同士でも批判、非難しあうようなツイートが散見されるようになってきた。
 
これ、ヤメませんかね?
 
業界人同士の罵り合いを、一般ユーザーやユーザー以外の人たちに見られるのって、パチンコ業界に対するイメージを悪化させるだけですよね。
 
同じ業界人であれば、SNSを使わずに直接伝えるとか、然るべき機関や団体に提言するとか、もっと適切なやり方があるでしょう。
 
そんなことは各人が理解しているはずなので、誰かを非難して自分の名声を高めようとするパフォーマンスにしか感じられないんですよ。
 
だからこそ、内輪のもめ事は外に出さないで対応しつつ、外部へはもっと建設的な発信をしていきましょうよ。
 
…と、これで終わってしまうと単なる現状への不満になってしまうので、自分も建設的な発信を最後に。
 
パチンコ店の換気事情については様々なところで言われているように、ほぼ万全と考えて問題ないでしょう。
また、パチンコ店は基本的に全員が無言で遊技するものなので、さらにマスクをしていれば飛沫感染のリスクも少ない。
残るは接触ということになるのだが、これについては清掃やアルコール除菌などで対応しているわけですが、手袋の装着を定着させるというのはどうだろうか。
 
実際、自分も今週の収録時は手袋を装着して打っていた。
沖スロが主流の地域などでは普段から常備しているホールもあるけれど、都内などは少ないので今回は自分で買っていった。
 
パチンコに関しては、指1本分の先端を切ることで対応できるでしょう。
マスクに比べれば物流もまだ問題ないだろうし、せめて感染者が増えている地域のホールさんには御一考をお願いしたい。

この記事を書いたライター

悪☆味

当サイトの発起人。サイトの立ち上げは人生最大のギャンブルとは本人の談だが、ここぞの勝負に負け続けてきた人間だけに不安が残る…