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僕とオートバイ#0「暖機」

2019.12.03

ライター:HYO.

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どうも、おばんです。飄もといHYO.です。今年の春に改名しました。
 
私はいわゆるパチスロライター。しかし、ライターというのは名ばかりで最近の仕事は動画の仕事がメインとなっています。雑誌のDVDだったり、他媒体の有料動画だったり、自分のYou Tubeで週一回の生放送実戦をやったり…文章なんかほとんど書いていません。
 
こうしてパソコンの前に座るのも久しぶりで、さっきキーボードの「W」がどこにあるかわからなくて半ベソをかいたぐらいです。今後、この連載で少しずつリハビリしていけたらいいなぁと思っています。
 
さて、読者諸君はホールへの移動手段に何を使っているだろうか?
徒歩? 自転車? 車? 電車?
 
数年前まで、私は電車を移動手段のメインに使っていた。電車はいい。特に朝。憂鬱そうな顔で電車に揺られているOLを見るのが、たまらなく好きだった。ピタっとしたスーツを着ていたら100点。歳は27~29ぐらいかなぁ。ぶっちゃけ32ぐらいまでイケる。いや、33もいい。33の疲れ切った水曜日の朝もたまらん。
「ああ、このコはなかなか結婚を切り出してくれない彼氏と、マンネリ気味なセックスをしたりしなかったりして今日も電車に乗ってるんだなぁ」
そんなことを思いながら、彼女達と共に電車に揺られるのだ。最高。最の高だ。
 
しかし、その最低で最高な日課に私は泣く泣く別れを告げることになった。
 
都心から離れた“ちょい田舎”にマイホームを購入したからだ。行動圏内のホールはいわゆる郊外店が多くなり、ホール間を電車で移動するにはかなり無理がある。
OLのために無理を押し通すほど、私は腐っていない。かといって、徒歩や自転車で行けるホールは日を選ばず毎日通えるような優良店ではない。車は嫁が買い物などで使うため、好き勝手に乗り回すことはできない。自分専用のセカンドカーを買うような金銭的余裕もない。
 
そこで私は苦肉の策として、50CCのバイクを買うことにした。
 
 
某有名バイク専用ネットショッピングサイトで一目ぼれして購入した、年式も走行距離も不明のカスタムカブ。12万円。
 
それまでバイクに一切興味がなかった私には、それが安いのか高いのかわからなかったが、後に近所のバイク屋のオジサンに「こんな鉄クズ持って来やがって」と冷たく言われたので、おそらく高い買い物だったのだろう。
でも、いいのだ。この勢いだけで買ったオンボロカブが、私にバイクの素晴らしさを教えてくれたのだから。
 
走っていて気持ちがいい。
 
もう本当に、バイクの魅力はその一言に尽きる。
朝、バイクに乗ってお目当てのホールに向かう最中は、いつも叫び出したくなるぐらいの高揚感に包まれる。
勝って帰る時なんかは、もっとすごいぞ。
自分が風の一部になったかのように感じるアレだ。アレがすごい来る。
逆にこっぴどくやられた時なんかは、バイクのエンジン音に慰められながら帰る。勝っても負けても帰り道が気持ちいい。
それがバイクという移動手段なのだ。
 
ただ、難点もある。まず危ない。バイクに乗っていて毎日のように感じるのが、車への恐怖だ。
急に幅寄せされるし、狭い道でも高速で横を通っていくし、後ろから煽って来るし、前は前でウィンカーを出さずに急停車して曲がろうとするし。
バイクに乗って3年ほど経つが、今までに5回は死を予感することがあった。
 
あと遅い。50㏄は法定速度が時速30㎞以下だ。
そりゃあ制限速度が60㎞の片側一車線をトロトロ走っていたら、トラックにガンガン煽られるってもんだ。
私だって、車に乗っている時に原付が前を走っていたら「邪魔だなぁ」って思うもの。
そういった理由から、50㏄のカブでは長距離移動をしないよう気を付けている。行動範囲は“片道30分”ぐらいまで。1時間は無理。いつか事故にあうだろうし、最悪死んでしまう。
 
ただ、やはりそれでは立ち回りに限界が出てきた。
片道30分の行動範囲では持ち駒が限られ過ぎていて、2019年に入った辺りから思うように収支を上げられなくなっていった。
 
そろそろホールの選択肢を増やしたい。
どうにかバイクで行動範囲を“片道1時間”まで広げられないだろうか?
そう考えた私は、小型自動二輪というジャンルに目を付けた。
 
小型自動二輪。51~125CCの排気量のバイクを示す。
小型自動二輪は50CC以下の原付と違って、法定速度が60㎞以下まで上がっている。
二段階右折の縛りもない。かつ、税金や保険の面では原付とほぼ変わらない。
 
これだ、これしかない。私はすぐさま嫁に、小型自動二輪の免許取得&車体購入を相談した。
 
嫁の答えは「死ぬまで今のカブに乗ってろ」だった。
 
誤解を招きそうなので断っておくが、彼女は別に「死ね」と言っているワケではない。
「無駄遣いをするな」と言っているのだ。
収入が不安定なフリーランスの嫁として、その答えは大正解。
問題は今のカブで無茶をし続けたら「死ぬまで~」がそれほど先の話ではなくなってしまうということだ。
それは困る。まだ小さい子供2人と嫁を路頭に迷わせるワケにはいかない。
 
そこで私は一念発起して、小型自動二輪の免許取得&車体購入の費用をパチスロで捻出することにした。
それなら嫁に文句は言われないし、なんならバレない。いや、バレるか? まあ、ちょっとでもバレにくくするために、バイクは似た感じのカブの110CCにしておこうか。
 
AT小型限定普通二輪免許取得費用 84150円
クロスカブ110CC購入費用  300000円 計384150円
 
イケる。ちょっと頑張れば半年ぐらいで捻出できる。
 
そうして、私は小型自動二輪免許を目指してちょっと頑張ることにした。
休みの日には早起きしてオンボロカブにまたがり、高設定が入りそうなホールめがけてアクセルをふかし続けた。
詳細は長くなるので割愛するが、結果的に2019年の年間収支は+50万円弱まで伸びた。
 
免許が取れた。
バイクも買えた。
 
そうなるはずだった。
 
なぜか手元に金は残っていなかった。どこへ行ったのだろうか? わからない。
定期的に意識を失っては、風俗にでも通っていたのだろうか。
だとしたら、せめて意識のある時に行ってくれよ。何も残らないじゃないか!
 
私は思った。
 
なるほど、これがパチスロ打ちってヤツなのか、と。
いくらパチスロで勝っても、工夫をしなければ金を貯めることはできない悲しい人種なのか、と。
 
ならば工夫をしてやろう。月に1回、“免許と車体の購入費用のためだけ”に実戦する日を作ろうじゃないか。
そして、その実戦内容と結果を毎月コラムに載せてやろう。読者諸君が見届け、監視することで私は累積の勝ち金に手を出すことができないはずだ。
頼むぞ、読者諸君! しっかり見張っておくんだぞ!
 
…というのが、このコラムの企画趣旨である。
言うまでもなく、きっと先は長い。その道程をどうか私と共に、風を感じながら走って頂けたらと思う。

この記事を書いたライター

HYO.

パチスロ必勝本ライターとして、エンターテイメントを体現し、それを全力で楽しむロックンローラー。吉祥寺の道ばたで酔い潰れて、たびたび夜を明かしていた男も今では父親になりました