『128番』と表示されたオンライン入場券をぼんやりと眺めながら、私は車の中でタバコを吹かしていた。
「おいおい、遂にオートバイにすら乗らなくなったのか、このオジサンは?」
いやいや、違う。そうじゃない。今日はあいにくの雨だったんだ。乗りたくても乗れなかったんだ。
雨の日のバイクなんて、お前アレだぞ? 便意を催しながら乗り込む特急電車ぐらい危ないぞ。待っているのは死。しかも社会的じゃないやつ。肉体的なやつ。自殺行為。
だから車でホールに来ました。
番長3か政宗2を打つために。万枚を出すために。
それなのに、まあ酷い番号を引いてしまった。
番長3の設置台数は16台。政宗2に至っては1台。
番長3はまあ無理だろう。政宗2はワンチャンありそうだが…こればっかりは入ってみないとわからない。とりあえずメイン島は素通りして、まっすぐバラエティコーナーの政宗2を目指そう。
プランは決まった。あとは実行あるのみ。
整列の時間になったので、私は車から外に出た。
入場。
予定通りまっすぐバラエティコーナーに来てみると、政宗2には先客がいた。
終わった…膝から崩れ落ちそうになるのを堪えて、念のため番長3のコーナーへ向かってみた。
すると、驚くことに番長3に1台だけ空き台があった。
なぜか? わからない。わからないが、光の速さで確保して打ち始めた。
さあ、万枚だ。